外壁の目地設計とシーリング材の種類

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目地設計とシーリング材の種類と選定

( 外壁の目地設計、シーリング材の種類と特徴、選定のポイントなど紹介 )

目地設計とシーリング材

目地設計とシーリング

住宅の外壁材では、窯業系サイディングなどのパネルが多用されています。そうした中で、目地設計、シーリング材の選定、施工面でも十分な配慮がなされず、シーリングのトラブルが多くなっています。
シーリング材の種類と特徴、選定のポイントなどについて紹介しています。

目地設計

ムーブメントによる目地の種類

ワーキングジョイント

サイディングなどの外壁材は温度変化によって伸縮し、目地幅などが変化します。このようにムーブメントが働く目地のことをワーキングジョイントといいます。
したがって、目地設計ではシーリング材の接着性、ムーブメント追従性、耐久性、施工性などを十分考慮して目地設計をし、目地幅、深さを決定しなければなりません。

ノンワーキングジョイント

コンクリート打ち継ぎ目地や誘発目地、サッシ等の建具廻りの目地などムーブメントがほとんど働かない目地のことを言います。

二面接着と三面接着

     二面接着の構成図   
二面接着

ワーキングジョイントでは、バックアップ材、ボンドブレーカーなどを使用して、目地の底部へのシーリング材の付着をしないようにします。そうすることでシーリング材がムーブメントに追従できます。

  
三面接着

ノンワーキングジョイントでのシーリングは目地部の三面にしっかり接着するようにします。

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目地幅の許容範囲

目地幅が広すぎると、充填や仕上がりが困難になったり、シーリング材が硬化前に垂れてしまったり、意匠上や経済性からも好ましくありません。狭すぎると耐久性などに問題が出てきます。
設計目地幅はその許容範囲以内に納まるよう設定しなければなりません。

目地設計の許容範囲(mm)
シーリング材の種類 目地幅の許容範囲
主成分 最大値 最小値
シリコーン系 40 10(5)
変性シリコン系 40 10
ポリサルファイド系 40 10(5)
アクリルウレタン系 40 10
ポリウレタン系 40 10
アクリル系 20 10

注) ( )内の数値はガラス廻りの場合です。

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建築用シーリング材の種類

建築構成材の目地部分、サッシ廻りの充填、ガラスのはめ込みなどに使用する建築用シーリング材のJIS規定による分類。

建築用シーリング材のJIS A 5758による分類
主成分での分類 製品形態 硬化形態 記号 耐候性 疲労性
シリコーン系 一成分形 シリコーン(オルガノポリシロキサン)を主成分。湿気硬化形 SR-1 AA AA
二成分形 基剤と硬化剤との反応による硬化 SR-2 AA AA
ポリイソブチレン系 二成分形 シリル基を末端に持つポリイソブチレンが主成分。基剤と硬化剤との反応による硬化 IB A A
変性シリコン 一成分形 変性シリコン(オルガノポリシロキサンをもつ有機ポリマー)を主成分。湿気硬化形 MS-1 A〜B A〜B
二成分形 基剤と硬化剤との反応による硬化 MS-2 A〜B A〜B
ポリサルファイド系 一成分形 ポリサルファイドを主成分。湿気硬化形 PS-1 A〜B B
二成分形 基材と硬化剤との反応による硬化 PS-2 A〜B B
アクリルウレタン系 二成分形 アクリルウレタンを主成分。基材と硬化剤との反応による硬化 AU A〜B A〜B
ポリウレタン系 一成分形 ポリウレタンを主成分。湿気硬化形 PU-1 B B
二成分形 基材と硬化剤との反応による硬化 PU-2 B〜C A〜B
アクリル系 一成分形 アクリル樹脂を主成分。乾燥硬化するエマルジョンタイプ。 AC B〜C C
SBR系 一成分形 スチレンブタジェンゴムを主成分。乾燥硬化するラテックスタイプ。 SB C C
ブチルゴム系 一成分形 ブチルゴムを主成分。乾燥硬化する溶剤タイプ。 SB C C
耐候性、疲労性の項目中、最も優良がAAで、Cが最もランクが低いことを表す。
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シーリング材の選定ポイント

シーリング材の選定にあたる際の主なポイントの耐候性、疲労性については上記表を参照してください。
そのほかモジュラス、塗装の有無も重要なポイントになります。

モジュラス

モジュラスとは

ゴムなど弾性体に、一定のひずみを与えたときの応力(元の形に戻ろうとする力)のことをいいます。そして、50%の歪を与えたときの応力を50%モジュラスと呼び、単位は一般にkgf/cu>で表します。
一般にモジュラスが低いほど柔らかいシーリング材ということになります。

シーリング材のモジュラス分類

モジュラスの値は接着力と密接な関係にあり、シーリング材の選定に重要なものです。50%モジュラスにおけるモジュラス値によってシーリング材を分類し、次の三段階に分けて表示しています。

  • 低モジュラス 2kgf/cm2 未満
  • 中モジュラス 2kgf/cm2 以上4kgf/cm2 未満
  • 高モジュラス 4kgf以上

一般的に、低モジュラスのシーリング材ほど、ムーブメントが大きく、幅の広い目地に使用され
住宅の外壁に使用されている窯業系サイディングの目地シールには低モジュラスタイプが適しています。

塗装の有無による選定

シーリング材に塗装しない場合、ポリウレタン系のシーリング材は紫外線による劣化が早いので、変性シリコン系のシーリング材の使用が望ましい。

補足

築10年前後のお住まいの塗り替え時、シーリングの劣化が著しく、ひび割れや断裂など、ひどい時には下地のボンドブレーカーが見えていることも多々あります。
こうした現場で使用されているシーリング材はウレタン系のもの、低モジュラスでないものが多く、シーリング材の選定ミスに起因しています。

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シーリング材とブリード汚染

シーリング材が施工面を汚してしまうブリード汚染もシーリング材選定の重要なポイントになります。

可塑剤の弊害

シーリング材にはその弾力性を付与するため可塑剤が配合されています。
ブリード物質としては、シリコーン系シーリング材の場合にはシリコンレジンオイル、その他の種類のシーリング材にはフタル酸エステル系可塑剤が含まれています。
それらがシーリング材から塗膜表面へ、さらに周辺部分へと移行して(ブリード現象)塗膜を粘着質に変えてしまいます。そこへ大気中の汚染物資が固着して見苦しい汚れ状態になります。
これをブリード汚染といいます。
このシーリング材に塗装した場合、塗装直後には現れませんが、数年単位の経年変化で症状が現れてきます。
可塑剤移行防止プライマーを塗布することによって、汚染はある程度 防げますが、可塑剤は強力なので完全に防ぐことは困難です。

ノンブリードタイプのシーリング材

ブリード汚染がしにくいシーリング材をNB型(ノンブリードタイプ)のシーリング材といいます。シーリング材の各メーカーから最近は販売されていますので、塗装下地やブリード汚染をきらう場所へは、 このタイプの使用が望ましい。しかし、上塗り塗料の種類によっては、それでもブリード汚染は発生しますので、シーリング材、塗料の選定には注意が必要です。

ALC壁の目地シールのブリード汚染 モルタル壁クラック補修シールのブリード汚染
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