広葉樹には水分が上昇する通路として道管があり、板の表面に「孔」として現れる。
そのような塗装素地としての木材の欠点を補い、塗装素地の平滑な面を作る目止めについて紹介しています。
目止めの目的は塗装素地としての木材の欠点を補い、平滑な塗装素地面を作ることにあります。
具体的には次のようなものがあげられます。
- 木材の導管、細胞間隙などの穴を埋めて、平滑な塗装素地面を得る。
- 木材素地への塗料の浸透、吸収を減少させる。( 木材着色の際に効果が出る )
- 木目を浮き立たせて、素材の質感の向上に役立つ。
- 木材の表面を固める。
- 着色目止め : 目止めと着色を同時に行うことで、目止め剤に有識顔料を加えて目止めを行うもの。
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目止め剤の構成
顔料、結合剤、希釈剤で構成されている。
目止め剤の種類
目止め剤は、含まれる結合剤の種類によって分けられる。
- 水性目止め剤
- 油性目止め剤
- 合成樹脂系目止め剤 など
目止め剤に使用される顔料
水、油や転職剤と混ぜると透明になる体質顔料が使用される。
結合剤
顔料同士を結合させ、木材素地に顔料を接着させるためのもの。
- 水性目止め剤 : 酢酸ビニルエマルジョン、アクリルエマルジョン、にかわ、でんぷん糊など
- 油性目止め : ボイル油、乾性油など
- 合成樹脂系目止め剤 : 合成樹脂系ビヒクル
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- 刷毛塗りによる方法
- なるべく腰の強い刷毛を使用して導管などの溝に直角方法に刷毛をさばき、目止め剤を充填させながら塗り広げる。
一度に塗布する面積は、乾燥しないうちにふき取ることが出来る程度の広さで塗り進めるのがポイント。
ふき取りは円弧を描くようにし、目止め剤を押し込むようにして行うのがポイント。
- へらによるしごき方法
- パテと同程度の粘土調整をした目止め剤を配る、広げる、しごくの作業で「しごきパテ」の要領で塗り広げる。
乾燥は刷毛塗りより速く、ふき取りは難しいこともある。刷毛塗り方法より熟練を要する。
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